第14回 JPCA賞(アワード)
この度、JPCA賞(アワード)選考委員会にて、厳正なる審査の上、第14回JPCA賞(アワード)受賞企業が下記の通り決定致しましたので、お知らせ致します。
JPCA賞は、製品・新技術紹介「NPI(New Product Introduction)プレゼンテーション」の中から、JPCA賞の審査にエントリー頂いた発表より選出致します。
JPCA賞の審査は、東京理科大学越地名誉教授(委員長)をはじめとする学術界、電子回路業界、専門誌編集者等有識者の方々で構成するJPCA賞(アワード)選考委員会が、『独創性(独自性・オリジナリティ)』、『産業界での発展性・将来性』、『信頼性』、『時世の適合性』を基準として、厳正に審査し、選出致しました。
JPCA賞【受賞者】
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- ハロゲンフリー超低伝送損失回路基板材料 R-5515(銅張積層板)
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パナソニック株式会社【小間番号:7D-30】
当社は、ミリ波帯アンテナ基板に適した「ハロゲンフリー超低伝送損失 基板材料(品番:R-5515)」を開発しました。
熱硬化性樹脂でミリ波帯における業界最高の低伝送損失を実現し、アンテナの高効率化・低損失化と基板の加工コスト低減に貢献します。- < 受賞理由 >
- 独自の樹脂設計技術および低粗化銅箔接着技術により、優れた低伝送損失性と加工性の両立を実現しており、テフロンの代替として、製造コストを抑えた次世代のミリ波帯アンテナ基板材料として期待でき、自動運転の進展などでミリ波アンテナの需要が膨らむ昨今において、今後、日本メーカーが優位に立つために必要な技術であり、将来性の高い基板材料として高く評価した。
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- 次世代パッケージ用低熱膨張、
低弾性多層化プリプレグ GEA-775G -
日立化成株式会社【小間番号:7B-38】
半導体パッケージの小型化・薄型化・高密度化に伴い、パッケージ基板ではコアを用いずにプリプレグのみで構成されるコアレス構造が注目されているが、コアレス構造では部品実装時に基板の反りが大きくなるといった課題が懸念されている。そこで、パッケージ基板の反り低減が期待できる低熱膨張・低弾性多層化プリプレグ「GEA-775G」を開発した。本講演では、開発品の特性、反り評価結果、信頼性評価結果等について報告する。
- < 受賞理由 >
- ベース樹脂の低弾性化と低熱膨張率を実現し、信頼性のあるコアレス基板開発に関する技術である。モジュール基板とプリント配線板が一体化できる時代になるかもしれない機器類の小型化に必要な技術として応用範囲は広く、今後、次世代自動車では電装化が進むことが予測されることからも、車載機器にも応用出来るのであれば、さらに産業貢献度は高い技術として高く評価した。
- 次世代パッケージ用低熱膨張、
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- ファインパターン対応
ニッケルフリー新規無電解Au/Pd/Au工程の紹介 -
上村工業株式会社【小間番号:7B-09】
ファインパターン対応のNiフリーな無電解Au/Pd/Au工程を新規に開発した。優れたパターン性、ワイヤボンディング接合信頼性とはんだ接合信頼性を兼ね備えた皮膜特性結果と新規製品の紹介を行う。
- < 受賞理由 >
- 欧州でアレルギー物質と規制される場合があるニッケルを使用しない新規無電解Au/Pd/Au工程に関する技術であり、微細パターン性や各種信頼性の向上を実現し、ワイヤボンディング接合やはんだ接合を要するパッケージや配線基板への適用が期待できる。めっき液が不純物の混入にもめっき速度に影響を受けにくく膜厚管理しやすい点も評価でき、生産プロセスにおいて大きな変更がないと見受けられ、産業への貢献度は高く、将来期待できる技術として高く評価した。
- ファインパターン対応